からだ健康コラム
水泳選手によくあるケガ
2022年12月26日
競泳などの選手は普段タイムを縮めるためにかなりの練習量を取り組んでいますが、トレーニングを行うことで起こしやすいケガというものがあります。 水泳をする以上避けることができないケガといっても過言ではありません。 しかし、対策やケアを行うことで防ぐことは可能です。
・スイマーズショルダー
水泳肩(スイマーズショルダー)というのは、肩の関節の可動を繰り返しによって発生する故障のことです。症状としては、腕や肩を動かすときに痛みを感じ、可動域が制限されてしまいます。競泳選手にとってはタイムに関わる大きな問題となるケガです。バタフライやクロールの場合、基本的に水の中での推進力の源は腕の運動によるものですので、トレーニングを重ねていく中で発生しやすいケガといえます。
その原因は、例えばクロールの場合、水中をかいた後に一度自ら腕を抜き、再び腕を伸ばして水中へと入れるという動きを繰り返します。そのとき肩の関節は水に入れる瞬間に内側に回転すると同時に前方に向けて一気に伸ばされます。すると、肩甲骨にある靭帯と上腕二頭筋の腱が擦れ合いその繰り返しによって炎症を起こし、摩擦が強くなり最終的に肩の関節痛を起こしてしまうのです。
この症状が出る場合には肩や胸の筋肉が固くなっていることが多く、筋肉の柔軟性を改善することから始まります。また、根本原因として体幹回旋を行う可動域の減少も考えられますので、それらの改善も必要となります。練習をすればするほど水泳肩のリスクは高まりますので、オーバーワーク気味の選手は特に注意が必要です。
・膝
競泳の中で特に下半身の依存率が高い平泳ぎによって発生する膝の故障のことです。膝あるいは膝の内側部分に痛みを感じることが主な症状で、平泳ぎのときに膝の酷使が原因で炎症を起こしてしまうのです。
平泳ぎは、足によるキックで水を一気に押し出し推進力を得ています。
現在、多くの選手が足をあまり広げずに真後ろにキックしています。膝を軸として使うため負担が大きく故障の原因となりやすいのです。
平泳ぎをスタイルにしている選手はオーバーワークにより痛める傾向があります。股関節内転筋などのストレッチや強化を図ることで、膝にかかる負荷の軽減が可能になります。
・腰痛
腰痛も水泳でよくあるケガの一つです。平泳ぎやバタフライでは、息継ぎのタイミングでどうしても背中を反るような姿勢になってしまうので、腰へのダメージが蓄積しやすいのです。クロールの場合には息継ぎだけでなく腕で水をかく動作のときに腰をひねらせる体勢になります。そのときに腰へ強いねじれによる力が加わるため、腰を痛める原因になってしまいます。
腰への負荷もさることながら、泳法によって日常生活にはない独特な動きによって肩や腰などの緊張や、度重なる練習で疲労の蓄積も要因の一つとなるのです。そこで効果的な予防方法がストレッチです。念入りにストレッチやウォーミングアップを行うことで、部位の緊張がほぐれ、パフォーマンスを発揮しやすくなり、同時にケガもしにくくなります。
日本水泳連盟ではナショナル選手があまりにも腰痛による競技パフォーマンスの影響が多くあることを懸念し研究のした結果ローカル筋という体幹の深層筋を鍛えることにより予防することがわかりました。
腰への負荷もさることながら、泳法によって日常生活にはない独特な動きによって肩や腰などの緊張や、度重なる練習で疲労の蓄積も要因の一つとなるのです。そこで効果的な予防方法がストレッチです。念入りにストレッチやウォーミングアップを行うことで、部位の緊張がほぐれ、パフォーマンスを発揮しやすくなり、同時にケガもしにくくなります。
オリンピック選手やトップクラスの選手に共通していることはとにかく体の柔軟性が高いです。
まずケガの予防・パフォーマンスアップの為ストレッチをしっかりおこなうことをお勧めいたします。